『不透明な時代を見抜く「統計思考力」-小泉改革は格差を拡大したのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン 干場さんBlog記事(*))という本を書きました.既にAmazonを含むいくつかのネット書店で予約できます(Amazonで小飼弾さん&神永の対談の動画ダイジェストが見られます(*)).
早めに予約すると,キャンペーン特典があります.
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ディスカヴァー「不透明な時代を見抜く『統計思考力』」 キャンペーンサイト
※アマゾンで統計思考力を予約購入してくださった方に、小飼弾さん・ 神永の対談未公開部分のPDFをプレゼントしています。
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全国のリアル書店に並ぶのは4月15日(水)頃の予定です.
小飼弾さんには,力強い推薦をいただきました(書評もいただきました(*)).小飼さんには,私がまだどこの馬の骨だか分からない頃に書いた(あっ,今も馬の骨でした(笑))『学力低下は錯覚である』(森北出版)でも書評いただき,大変勇気づけられました.
本書は,ビジネスパーソンのための統計リテラシーの本です.
統計リテラシーの本は,すでにたくさん出版されています.ここで屋上屋を架すようなことをしても仕方ないので,他の本と差別化できるよう工夫を凝らしました.
(1) 「統計の読み方」「統計的な考え方」にフォーカスしたため,数式はほとんど登場しません.その代わり,グラフとシミュレーションを多用し, 視覚的に理解できるように書きました.
(2) 説明のための架空のお話はほとんどなく,いきなり現実社会のデータを分析します.ビジネスパーソンは仕事を通して社会に触れているので,実際のデータの方が興味を持てるのでは,と思ったからです.
(3) 統計量,例えば分散がなぜ絶対値を足すのではなく,二乗してから足すのかといった素朴な疑問にも答えました.
「数学は何でも勝手に定義して「証明」したりする.自分勝手だ!横暴だ!」
「いや,好きに定義したわけじゃないんですよ,実は...」
(4) 一般の統計本では扱っていなかった「べき分布」について,比較的多くのページを割きました.最近の研究で,べき分布の重要性がだんだんと明らかになってきました.統計と言えばベル型の正規分布と思っておられる方も多いかと思いますが,べき分布は,経済データの中に頻出しています.しかし,現時点では,標準的な教科書でほとんど扱われていないため,本書で取り上げることにしました.
もともと数学的な話ではありますが,徹底してシミュレーションに落としこんでありますので,そのエッセンスが理解できると思います.
(5) 統計の本にはあまり出てこない,人口データについてもページを割きました.人口データは未来を知る上で重要なものです.特に,人口ボーナス,人口オーナスについて詳しく説明しました.これは国の「勢い」を示す重要な考え方で,日本の将来,他の国の将来を見通す上で役に立ちます.
目次をご覧になるとわかるかと思いますが,本書ではかなり広範囲の話題を扱っています.そこで,石橋良信先生(環境科学),稲葉寿先生(人口学),魚橋慶子先生(情報幾何学,統計学),神林博史先生(社会学),高安秀樹先生(経済物理学)に査読していただきました.私の専門外の領域については,専門家の方々に協力して頂くことによって,完成度が格段に上がったと思います.
当ブログではマニアックな話題ばかり扱っていますが,本書はできる限り読みやすく書くよう努力したつもりです.期限ギリギリまで修正修正の嵐ですみませんでした.>校正の橋詰さん
お時間のあるときにでも,手に取っていただけたら光栄です.
内容紹介(Amazonより転載)
その報道は真実か?
その解説は適切か?
その通説は正しいか?
多くの報道、通説、専門家による解説の多くが、正確なデータに基づいて書かれているものではありません。
ほとんどの人が元データに当たることなく、あるいは、データを正しく扱うことなく、言説だけが一人歩きしているのです。
けれども、的確な判断、対策のためには、現状を正しくとらえることが必要であり、そのためには、今起こっている事実をとらえなければなりません。
その事実の多くは、データすなわち、統計という形で、今や多くが公開されています。
すなわち、データを正しくとらえることができれば、誰でも評論家やジャーナリストに勝るとも劣らない「眼」をもつことができます。
そして、それは、この不透明な時代を生きるわたしたちの必須のスキルです。
本書では、数式を用いることなく、ウェブ上にある実際のデータを通して社会問題を考えていきます。
それぞれのトピックスの考察だけでも十分に価値あるものですが、さらに、その過程で、統計学の重要な部分が自然に理解できるように工夫されています。
第一章では、まず、元データに当たることの大切さを、出版、格差問題、環境問題など、一般に関心の高いトピックスを検証しながら、解説します。一般的に言われていることが、データを見てみると、必ずしも正しくないことに驚かされます。
第二章では、データを使った分析方法のうち、なじみの深い、正規分布や偏差値、相関等について、株価や成績など、これも一般に関心の高いトピックスを用いて、理解していきます。
最後の第三章では、第一章と第二章で知った知識をもとに、さまざまなデータから、どんな未来が予測できるか、自分で考える方法を、人口問題をトピックスに考えます。
データという過去現在の数字を用いて、未来を予測するのは、
これからの時代を生き抜くビジネスパーソンに必須のスキルであり、
これからの社会をになうわたしたち一人ひとりに求められるものです。
(この本を読んでくださる方へ)
データ自体に興味をお持ちの方もいらっしゃるかと思います.そのような方々のために,本書には参考文献としてデータへのリンクが書かれています.とはいえ,参考文献表のURLを手打ちしていると疲れると思うので,ウェブ上にリンク集を作成しました(サポートページ).ご活用いただければと思います.
((*)は4月8日追記分です.)
2 コメント:
本、読ませていただきました。
統計学といえば、大学の必修授業として受けた思い出がありますが、ほぼ出席せず、教授に頭を下げて単位をしました。そんな苦い思い出の統計学ですが、この本を読んで完全に印象が変わってしまい「もっと学びたい!」という気持ちが沸きあがっています。
私は日本の農業・食糧の仕組みについて興味を持ち、あれこれ本を読みながら日本の農政について「妄想」しているのですが、この本の内容を頭に入れ、データを元とした分析を行っていき「妄想」ではない着実な何かを得られればと思っております。
こんな思いになれたのも、神永さんの柔らかく、そして分かり易い文章があったからこそ。本当にありがとうございました。
コメントありがとうございます.
拙著を読んで統計に興味を持っていただけたとのこと,本当に嬉しく思います.統計の講義は理屈を説明しようとするとなかなか面白くならないので,どの先生も苦労されていると思います.もう少し導入で面白く出来ればいいのですが,講義ではなかなか難しいんですよね.
まだまだ修行中ですが,データを見る人の気持ちを大事にした文章を書いていきたいと思っています.ありがとうございました.
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