「弾言」を読んだ.Amazonで品切れだったので,リアル書店で購入.
以前,拙著「学力低下は錯覚である」の書評をいただいたとき,弾さんと芸風が似ているという話を書いていただいたのですが,本書を読んで理由がわかった(理由は恥ずかしいので言いませんが).
本書は,ノウハウの本ではなく,考え方についての本だ.
「自分で打てる手はいくらでもある」と書かれているが,実際,自分で打てる手を考え抜いて生きてきたのだろう.彼の略歴(略歴なのにドラマを感ずる) を見てから読むと,本書の内容はまさに生きるための知恵なのだということがわかる.本書は,自分に関するあらゆる問題を徹底的に考え抜き,しかも端から片付けていく彼の姿そのものだ.彼は,問題を根源から考え直す.例えば,彼は,「モノを所有することはできない」という.なぜなら,我々は死んでしまうので,「せいぜい80年のレンタルにすぎない」からだ.私も全く同感.これは,問題を表層的に捉えていては絶対に出てこない見方だ.例えば,家を買うということを考えるとき,通常は,ずっと借りた場合と買った場合のコストを比較するというような話にしかならない.しかし,根源まで遡れば,「モノを所有することはできない」ということなのだ.コストの比較ができるのは,いずれも本質的にはレンタルだからなのである.
内容とは関係ないけれど,比喩が弾さんらしくて笑ってしまう.ゲージ粒子なんて,普通の人は知らないと思うけれど.
実に面白い一冊.
2008-09-30
弾言を読む
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